1. HOME
  2. 事業案内
  3. PNXシャトル事業
  4. シャトルの寿命を延ばす”ReCap”

PNXシャトル事業

High quality badminton shuttlecock

PNXシャトル事業

シャトルの寿命を延ばす”ReCap”

ReCap販売サイト

円安や物価高に苦しめられ、人手のかかるシャトル製造は今後も値上げが続くと予想されています。その中で弊社は、より多くの愛好家の皆さまにコストパフォーマンスに優れたシャトルを提供できないかと試行錯誤を続けてまいりました。
おかげさまで全国600団体様以上のバドミントンクラブ、学校、実業団等にシャトルを提供させていただけるようになりました。

ただ、そんな中、高耐久を売りにしているPNXシャトルにも弱点がありました。


ヤフーショッピングでの商品レビュー内容

日本は世界的にも寒暖差の激しい特殊な気候の国です。夏は湿度が90%以上、冬は30%以下など振れ幅の大きい環境にあります。

そのため、冬~春先の乾燥期は耐久力が落ちてしまい羽が折れやすくなるとのお声をいただきました。

これはPNXシャトルに限らず、全てのメーカーにも当てはまる非常に悩ましい問題でもあります。どんなに品質の良いシャトルでも乾燥してしまうと耐久力は落ちてしまいます。

そこで誕生したのが “ReCap(リキャップ)” になります。

バドミントン界ではよく知られていることですが、ガチョウの羽で出来ているシャトルは、乾燥によって靭性(じんせい)が落ちる特性があります。

靭性:材料の粘りの強さ,すなわち外力に抗して破壊されにくい性質

更に、乾燥することで耐久性に大きく関わっている羽の油分までも奪われてしまいます。

上のグラフを見る限り、全体的に湿度が60%以上あるのでシャトルは「壊れづらい」と思われるかもしれませんが、これは月の平均値を取ったものであり、1日1日で見ると湿度は大きく変動します。

次に湿度の最小値を見ていきましょう。

特に12~5月は乾燥期となり、毎日湿度が変わるので、シャトルが壊れにくい日もあれば壊れやすい日も出てきます。湿度が20%を下回る日もあり、相当シャトルの消耗が早いと推測できます。

冬になるとシャトルの購入頻度が増えたり、交換スピードが早くなったと感じる方も多いのではないでしょうか?ただでさえシャトルの価格高騰が止まらない中、これから消耗量の多くなる季節に突入していくことになります。

いかに乾燥期にシャトルの乾燥を防ぐか?これが唯一の消耗量を減らす鍵となります。

乾燥期でもシャトルの耐久力を落とさず使用するには、シャトルの乾燥を防ぐほか方法がありません。

実際多くの方がこの季節になると練習の前日にシャトルを加湿し、少しでも消耗量を減らそうと取り組まれております。

しかし、シャトルを加湿するのは非常に難しく、適正な湿度と時間で加湿されていないと飛行や打感に大きく影響してしまい、かえって壊れやすくなったり飛びすぎたりしてしまいます。

それらの問題を全て解決するために “ReCap(リキャップ)”は誕生しました。

霧吹きで羽を湿らせる方法はオススメしません。羽が重くなりすぎる上に、ムラが出やすく飛行が不規則になってしまう可能性があります。

この方法は、過剰に加湿される可能性がありますのでオススメしません。飛行時のバランスが悪くなり打感も重くなってしまいます。

蒸気をシャトル筒内に充満させたり、通過させることで筒内の湿度を上げ、シャトルの耐久性を向上させるという方法です。霧吹きや浴槽での加湿に比べると効果はありますが、一時的に加湿されるだけなので、時間の経過とともに筒内は乾燥状態に戻ってしまいます。

大事なポイントは、筒内の湿度を常に一定に保ち続けるということです。

今回ご紹介した3つの方法は一時的に加湿は出来るかもしれませんが、加湿ムラが出たり過剰に加湿をしてしまったりと、非常にデリケートな羽を適正に加湿することにおいては不向きです。

また、何より練習の前日に毎回加湿作業を行うのは非常に面倒です。

適正に加湿をしたい、極力面倒な作業はしたくない、”ReCap”を使用すれば全ての悩みから開放されます。

“ReCap”にはシャトルをRecovery(回復)してくれるCap(蓋)という意味が込められています。乾燥期(12月~5月)に耐久性の落ちるシャトルを本来のパフォーマンスまで回復させてくれる画期的なアイテムです。

では、具体的にReCapを使用することでどのような効果とメリットがあるのかをご紹介いたします。

ReCapには、常に筒内の湿度を一定に保持し続けるという効果があります。そしてその効果は最大約2週間持続します。
※使用環境の変化や付替えの頻度が多くなると持続する日数は減ります。週に1度ビーズの大きさをチェックし、こまめに吸水するとより確実に加湿することが出来ます。冬場は特に小さくなるのが早いのでご注意ください。

実際にキャップを装着して筒内湿度の変化を調べました。
※ビーズ玉を上蓋、底蓋に5個ずつ入れた場合(11月)

キャップ装着後、数時間程度で60%以上となり、12時間後には70%となりました。
ReCapはゆっくりと筒内の湿度を高める効果があるため、全てのシャトルが十分保湿されるのに約24時間を要します。

筒の上蓋を一度外してしまうと筒内の湿度は60%程度まで下がってしまいますが、シャトルの羽は十分に加湿されている状態となりますので、加湿していないシャトルとは耐久性が大きく異なります。

あまり筒内でのシャトルの姿勢を気にされる方はいらっしゃらないと思いますが、筒内は意外とシャトルが歪んで収納されることが多くあります。

その影響で羽が変形し、シャトルの形が悪くなり不安定な飛行になってしまう恐れがあります。

ReCapには筒内で収納されるシャトルをまっすぐに整える効果があり、耐久性を高めるだけでなく変形の防止にも効果を発揮します。

常に適正湿度での保管が可能なので、耐久性は夏場とほぼ変わりなく、羽がポキポキ折れる頻度を最小限に留めることが可能です。

また、シャトルの交換頻度や消耗スピードが緩やかになることにより、コントロールもしやすくなり、ラリーに集中出来るようになります。

ReCapを装着することで年間約20ダース(シャトル240個)の節約が見込めます。
※月間10ダース使用(年間120ダース)を使用しているクラブの場合

大会用のシャトル、ジュニアの練習用シャトル、部活動のシャトルなど、様々な場面で活躍します。

壊れにくい夏場は、新品→基礎打ち球(パターン練習球)→ノック球と最後まで使い勝手が良いですが、乾燥してくると新品→ノック球となってしまうケースが多々あります。キャップを使用すればしっかりと基礎打ち球(パターン練習球)を確保できるのでシャトルの寿命が長くなり、より経済的に負担のかからない運営が可能となります。

ReCapなら、今まで練習の前夜に仕込んでいた加湿作業をする必要がありません。必要なダース数分、キャップを付け替えるだけでOK。

バドミントンシャトルに使われている筒の規格はどのメーカーも変わりはありませんので、ほぼ全てのメーカーの筒に装着が可能です。

あとは定期的にビーズの大きさをチェックし、小さくなっていたらこまめに吸水させて最適な湿度を保つようにしていただくとより効果的です。

ReCapは上蓋と底蓋に分かれており、それぞれ分離させることが出来ます。

ステップ① ビーズ玉に水を吸わせる

約2mmほどのビーズ玉に水を吸わせます。1時間ほど浸水しておくと約9mmまでビーズ玉が大きくなります。

※硬水ではなく軟水をお使いいただいたほうがビーズ玉がより長持ちします。

一週間毎に必ずビーズは吸水させ、元の大きさを保つようにしてください。そのままにしておくとビーズの大きさが元に戻り、キャップから抜け落ちる場合があります。体育館などで抜け落ちた場合、探すのが難しくなりますので注意してください。

また、いつでも吸水したビーズを取り替えられるように、予め大きくなったビーズを予備で持ち歩くと便利です。

ステップ② 前後のキャップにビーズ玉を5個ずつ入れる

吸水させたビーズ玉を分離した上蓋と底蓋に5個ずつ入れ、蓋を完成させます。

筒内が加湿されすぎていると感じた場合は筒からシャトルを取り出し、一定時間外気に触れさせることで加湿されすぎたシャトルは元の状態に戻ります。

ステップ③ キャップを付け替える

筒のキャップをReCapに付け替えれば完了です。

ロゴの付いているキャップが上蓋です。

時間の経過とともにビーズ玉は小さくなり元の大きさに戻ります。繰り返し何度でもご使用いただけますので、ビーズ玉が小さくなった際は再度吸水させてご使用下さい。

ReCapで加湿したシャトルの率直な使用感を具体的にご紹介させていただきます。

①見た目や触り心地

見た目、質感、感触、色味、どれも差は見られませんでした。

②重量

重量に関しても特に差は見られませんでした。加湿したからと言って重量が重くなりすぎるということもありません。

③耐久性能

残りの15枚は綺麗なのに羽16枚のうち1枚だけが折れてしまう、乾燥期によく見られる非常に勿体無い壊れ方を経験されている方は多いのではないでしょうか。
ReCapで加湿済みのシャトルは以下のような消耗具合となり、ポキっと1枚だけ折れるリスクが大幅に軽減され、夏場のような粘り強い耐久性能を発揮してくれます。

スマッシュを中心とした基礎打ちをシャトル1個のみで30分間行いましたが、羽は折れず、粘り強く持ちこたえてくれました。

事前に「上がったら全部スマッシュでお願いします。」と伝えたB級男子ダブルス21点1ゲームにおいても壊れることはありませんでした。コルクが柔くなることもなく、張りがある状態を保持していました。

予めご理解いただきたいのが、ReCapを装着したシャトル全てが全く壊れなくなるということではありません。壊れる速度が緩やかになり、ポキっと1枚折れが大幅に軽減され、壊れ方が綺麗になるイメージです。

④打感と飛行性能

耐久性能が向上しているのはハッキリと実感出来ましたが、最も効果を感じたのはシャトルの打ち心地と飛行性能です。

乾燥している冬~春はシャトルがパサパサになり、打感を軽く感じ、乾燥の影響で羽が開きやすく、飛行に伸びがなく失速してしまうケースが多く見られます。

しかし、ReCapで加湿をしたシャトルは大きく異なります。
しっかりとした打感が手に伝わり、飛行もしなやかに伸びがあり自然な飛び方をします。

シャトルの消費量を抑えられて経済的というメリットもありますが、冬~春に感じるシャトルの打感や飛行性能の不満を一気に解消してくれることで、更にバドミントンが楽しめる、バドミントンに集中できる環境を作ってくれます。

・夏場(25℃以上の時)はカビの原因となりますのでビーズを抜いてご使用下さい。
・ビーズは誤飲されないよう子供の手の届かない場所に保管して下さい。
・ビーズには水道水(軟水)をご使用下さい。
・ビーズを凍らせると破損の原因となります。
・ビーズは繰り返し何度もご使用いただけます。
・ビーズを強い力で摘むと破損の原因となります。なるべく摘まずにキャップに入れて下さい。
・長期間ご使用いただくとビーズ玉が変色する場合があります。変色したら交換の目安となります。
・ビーズは週に一度吸水をさせて大きさを保った状態でご使用ください。
・ビーズが元の大きさに戻るとキャップから抜け落ちる場合があります。
・練習場などで吸水させたビーズをすぐに取り替えできるよう、予備を持たれておくと便利です。
・キャップは破損しない限りお使いいただけますが、万が一破損した場合は交換してください

私たちフェニックス株式会社は、より多くのバドミントン愛好家の皆さまにコストパフォーマンスに優れたシャトルを提供できないかと試行錯誤を続けてPNXシャトルを完成させました。

ご存知のようにバドミントンのシャトルは、ガチョウの羽を使用して製造にも手間がかかるため高い値段となっております。

他の球技のように人工の素材を使用したり、ほとんどの工程を自動化しておりません。(自動化をしすぎるとシャトルの品質は落ちてしまいます。人の目で1つ1つを正確に組み立てる必要があるからです。)

バドミントンのシャトルは、あらゆる工程で人の手を使い、熟練の職人が製造を担当しており、1つのシャトルが300~400円する。そして、それらは数分で壊れてしまう消耗品となります。

我々は非常に贅沢な遊びをしているのかもしれません。

1つのシャトルが作られるのに、たくさんの人の労力と想いが詰まっています。

プレーヤーの皆さまには、心の奥にそっと、そんな記憶を留めながらバドミントンをもっと楽しくもっと充実したものにしていただきたいと思っております。

昨日よりもバドミントンがもっと好きになる、そのように思っていただける方を1人でも多く増やせるよう、これからも製品開発に励んで参りたいと思います。